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ゴロスカ

狂人に相応しい終わりを迎えるまでの記録

一人で街を歩いていると無意識に弟の姿を探している。弟に似た容貌の人を見ると縋る思いで近づいて弟じゃないことに気が付いて落ちこむ。心が無い俺は弟のために頑張るなんて出来るわけがない。この期に及んで自分の力の無さを見誤ってはいけない。自分に嘘をつける力なんて一つも残されてない。毎日何も用が無くても弟の家に行く。不在でも関係なく。自分から話してくれれば何でも話を聞く。頼まれごとは絶対に完遂する。この3つすらできないのだ。自殺はしないしできない。ヘタレもあるが母の最期まで生きようと闘った姿が目に焼き付いて離れない。自分の今の主治医は緊急入院させようとしてくれてるがそんなことどうでもいい。電話口で言ってくれた言葉は私達は何があってもあなたの味方だから自己否定するなだった。それが嘘か本当か仕事だからとかそんなこともどうでもいい。ただそれがマニュアルでもそれが医師としてまっとうなのだと思う。原田誠一は身内を同時に二人診た。かつ家族内の悪者探しを一緒にした。結果あいつを必要以上に追い詰めた他人だ。医師として以上に人間として何かが壊れている。いまさら告発も復讐もない。周りも自分も無くなった。これが俺の運命で運命に抗う力など一つも残っていない。俺のことなどどうでもいい。母と弟に地獄の苦しみを味わせる道理は他人のあなたには無かった。